この記事でわかること
- 梁記号・梁符号の基本的な役割
- G・B・FGなど代表的な梁符号の意味
- G1・B2など数字が付いた符号の読み方
- 梁伏図と梁リストを照合する方法
- 梁幅・梁せい・スパンを確認する流れ
- 図面解析AIを使った梁符号の抽出・照合方法
構造図や梁伏図を見ると、「G1」「B2」「FG1」など、アルファベットと数字を組み合わせた記号が多数記載されています。
これらは、図面上で梁の種類や仕様を識別するための梁記号・梁符号です。
一般的な構造図では、Gを大梁、Bを小梁、FGを基礎梁などの符号として使用することがあります。さらにG1、G2、B1のように番号を付け、それぞれ異なる梁仕様と対応させます。
ただし、「Gなら必ず大梁」「Bなら必ず小梁」と、すべての図面へ同じルールを当てはめることはできません。
設計事務所や構造形式、案件ごとに符号の付け方が異なる場合があるため、実務では梁伏図だけで判断せず、凡例、梁リスト、構造特記、詳細図を照合する必要があります。
本記事では、G・B・FGなど代表的な梁符号の意味、数字の読み方、梁伏図と梁リストを照合する手順、梁幅・梁せい・スパンの確認方法を解説します。
梁記号・梁符号とは
梁記号・梁符号は、多数の梁を図面上で識別し、それぞれの断面寸法や配筋、鋼材仕様などと関連付けるために使用されます。
梁の種類と仕様を識別するための記号
建物には、同じ階だけでも多数の梁が配置されています。
すべての梁に「大梁」「小梁」「300×600」などの情報を直接書き込むと図面が煩雑になるため、梁伏図ではG1やB1などの符号を付け、詳細な仕様を梁リストへまとめる方法が使われます。
梁伏図
G1・B1などを確認
梁リスト
同じ符号を探す
梁仕様
断面・配筋を確認
つまり、梁符号はそれだけで梁のすべての仕様を表すものではなく、梁伏図と梁リストを結び付ける識別番号として考えると理解しやすくなります。
図面ごとの凡例を優先して確認する
G、B、FGなどは構造図で広く見られる表記ですが、すべての設計図書で完全に統一されているわけではありません。
たとえば、小梁をBではなく別の記号で表したり、階や構造形式を示す文字を符号へ追加したりする場合があります。
- 構造図の凡例
- 構造特記仕様書
- 梁伏図
- 梁リスト
- 構造詳細図
国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」でも、定められた表示記号以外を使用する場合には、必要な説明を記載する考え方が示されています。
構造図で使われる主な梁記号
構造図では、梁の種類を識別するためにG・B・FGなどのアルファベットを使用することがあります。
G・B・FGなど代表的な符号
| 記号の例 | 一般的な意味 | 主な位置・役割 |
|---|---|---|
| G | 大梁 | 柱と柱をつなぐ主要な梁 |
| B | 小梁 | 大梁間などに配置される梁 |
| FG | 基礎梁・基礎大梁 | 基礎部分で柱脚や基礎をつなぐ梁 |
| FB | 基礎小梁 | 基礎部分に配置される小梁 |
| CG | 片持ち大梁 | 一端側で支持される梁 |
| CB | 片持ち小梁 | 梁などから張り出す小梁 |
GはGirder、BはBeamの頭文字として使用される例が多く、Gを大梁、Bを小梁として区別します。
ただし、Bを大梁として使用する図面など異なる表記方法もあるため、記号だけで部材を断定しないことが重要です。
GとBは大きさではなく役割で区別する
大梁と小梁は、「断面が大きいから大梁、小さいから小梁」と区別するものではありません。
一般的には、大梁は柱と柱をつないで主要な架構を構成し、小梁は大梁などに支持されて床荷重を大梁へ伝えます。
そのため、梁符号を見るときは記号だけでなく、梁の両端が柱へ接続しているか、大梁へ接続しているかも確認します。
大梁と小梁の支持関係や荷重の流れについては、大梁と小梁の違い|役割・見分け方・図面記号を解説で詳しく解説しています。
G1・B2など梁符号の数字は何を表すのか
梁符号では、アルファベットの後ろに数字を付けて、異なる梁仕様を識別することがあります。
数字は梁の種類を識別する番号として使われる
たとえば、梁伏図に「G1」「G2」「G3」と記載されている場合、それぞれ梁リストのG1・G2・G3へ対応します。
- G1
- G2
- B1
- G1の断面
- G2の断面
- B1の断面
- 梁幅・梁せい
- 配筋・鋼材
- 位置・階
数字が大きいほど梁寸法が大きい、あるいは重要な梁であるという意味ではありません。
G1とG2の違いは番号そのものではなく、対応する梁リストの仕様によって判断します。
階を含めて符号を表す場合もある
図面によっては「2G1」「3G2」など、階を表す数字と梁符号を組み合わせて表示することがあります。
同じG1という名称でも、階ごとに異なる断面や配筋が設定される場合があるため、梁符号を見る際は次の情報をセットで確認します。
- 対象となる階
- 通り芯
- 梁符号
- 梁の始点・終点
- 梁リストの該当箇所
符号だけをコピーして確認すると、別の階や別位置の梁を参照する可能性があるため注意が必要です。
梁伏図と梁リストの読み方
梁符号を正しく読むには、梁伏図で対象梁を特定し、梁リストで断面寸法や配筋・鋼材仕様を確認します。
梁符号から梁幅・梁せいを確認する
RC造の梁リストでは、梁符号ごとに梁幅、梁せい、主筋、あばら筋などが記載されます。
たとえばG1の断面が「300×600」と設定されている場合、図面の表記ルールを確認したうえで、梁幅と梁せいを読み取ります。
| 梁リストの項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 梁符号 | G1・G2・B1など |
| 梁幅 | 梁断面の水平方向の寸法 |
| 梁せい | 梁断面の高さ方向の寸法 |
| 主筋 | 径・本数・位置 |
| あばら筋 | 径・間隔 |
梁幅の意味や梁せいとの違いについては、梁幅の決め方|梁せいとの違い・構造別の考え方を解説で詳しく解説しています。
梁せいそのものの意味や、荷重・スパンとの関係を確認したい場合は、梁せいとは?意味・梁幅との違い・決め方をわかりやすく解説も参考にしてください。
鉄骨造では鋼材断面を確認する
鉄骨造では、梁符号に対応するH形鋼などの鋼材サイズを梁リストや部材リストから確認します。
この場合は、梁せいだけではなく、フランジ幅、フランジ厚、ウェブ厚などを含めて断面を確認する必要があります。
- 梁伏図で対象梁の符号を確認する
- 対象階と通り芯を確認する
- 梁リストで同じ符号を探す
- 断面寸法・配筋・鋼材を確認する
- 必要に応じて詳細図を確認する
梁符号と通り芯・スパンの確認方法
梁伏図では、梁符号だけでなく、梁がどの柱や梁の間に配置されているかを確認する必要があります。
通り芯から梁の位置を特定する
構造図では、柱や梁を配置する基準として通り芯が使用されます。
たとえばX1通りとX2通りの柱間にG1が配置されている場合、G1という符号と通り芯の位置を組み合わせて対象梁を特定します。
通り芯
対象範囲を確認
柱位置
支持点を確認
梁符号
G1などを特定
梁リスト
仕様を確認
国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」でも、基準階の柱心を基準線として表示する考え方が示されています。
施工段階では、こうした通り芯や梁符号を使って柱・梁・壁・床などの位置を具体化した躯体図も確認します。躯体図の記載内容や構造図との違い、通り芯・梁符号を使った読み方については、躯体図の読み方|構造図との違い・記載内容・確認ポイントを解説で詳しく解説しています。
梁スパンも合わせて確認する
梁の位置を確認するときは、梁符号だけでなく支持点間の距離である梁スパンも重要です。
同じ梁符号を複数箇所で使用する場合でも、支持条件やスパンが異なっていないかを確認します。
梁スパンの測り方や、梁せい・梁幅との関係については、梁スパンの決め方|梁せい・梁幅との関係と構造別の考え方を解説で詳しく解説しています。
梁記号・梁符号を読むときの注意点
梁符号は図面を効率的に読むための重要な情報ですが、符号だけで施工内容を判断するのは危険です。
G・Bなどの意味を固定して考えない
一般的な表記例を覚えておくことは図面を読むうえで有効ですが、実際の設計図書では異なるルールが使われる場合があります。
- G:大梁
- B:小梁
- FG:基礎梁
- CG:片持ち大梁
- 図面の凡例
- 構造特記
- 梁リスト
- 詳細図
特に複数の設計会社が作成した図面を扱う場合や、過去案件を流用している場合は、案件ごとに表記ルールを確認します。
最新版の図面か確認する
設計変更によって梁符号、梁断面、位置が変更される場合があります。
古い梁伏図と最新版の梁リストを照合すると、実際とは異なる断面を参照してしまう可能性があります。
- 図面番号
- 改訂番号
- 作成・更新日
- 梁符号の変更
- 梁断面の変更
梁符号を確認する業務では、どの図面が最新版かを管理することも重要です。
梁記号・梁符号の確認をAIで効率化する方法
大規模な構造図では、梁伏図や梁リストに数多くのG1・G2・B1などが記載されます。図面解析AIを利用すると、これらの記号や寸法を抽出し、図面間の照合を支援できます。
梁符号と梁リストを自動で関連付ける
- 梁伏図
- 梁リスト
- 構造詳細図
- G・B・FG
- 梁番号
- 断面寸法
- 梁一覧
- 図面間の不一致
- 要確認箇所
たとえば、梁伏図上のG1を認識し、梁リスト内のG1と自動的に関連付け、梁幅や梁せいを一覧化する処理が考えられます。
表記ルールを案件ごとに設定する
AIで梁符号を抽出する場合も、「G=大梁」「B=小梁」と固定したルールだけでは対応できない案件があります。
実際の図面の凡例や過去の正解データを使い、案件ごとの符号ルールを確認する必要があります。
- 梁符号を正しく検出できるか
- 階と梁番号を区別できるか
- 梁伏図と梁リストを関連付けられるか
- 梁幅・梁せいを正しく取得できるか
- 改訂された梁を識別できるか
AIに梁の意味をすべて判断させるのではなく、梁符号や寸法の抽出・照合を自動化し、技術者が確認すべき箇所を絞る運用が現実的です。
梁記号・梁符号に関するよくある質問
構造図のGは何を表しますか?
一般的には、GはGirderの頭文字として大梁を表す符号に使用されます。
ただし、すべての図面で共通とは限らないため、実際の構造図の凡例や梁リストを確認してください。
構造図のBは小梁ですか?
BをBeamの頭文字として小梁に使用する図面があります。
一方で異なる表記ルールもあるため、Bという文字だけで小梁と断定せず、凡例や支持関係を確認します。
G1とG2の数字は梁の大きさを表しますか?
通常、数字は梁仕様を識別するための番号として使用されます。
数字が大きいほど梁断面が大きいという意味ではありません。G1・G2に対応する梁リストを確認します。
FGは何を表す記号ですか?
FGはFoundation Girderとして、基礎梁や基礎大梁を表す符号に使用されることがあります。
基礎部分の図面でも、実際の凡例や梁リストを確認して判断します。
梁符号だけで梁幅や梁せいは分かりますか?
梁符号だけでは断面寸法まで分からない場合が一般的です。
梁伏図でG1などの符号を確認し、梁リストから対応する梁幅・梁せい・配筋・鋼材仕様を確認します。
まとめ
梁記号・梁符号は、梁伏図上の梁と、梁リストに記載された断面・配筋・鋼材仕様を関連付けるための重要な情報です。
- Gは大梁、Bは小梁として使用されることがある
- FGは基礎梁を表す例がある
- G1・G2などの数字は梁仕様を識別する番号
- 数字の大小だけで梁断面を判断しない
- 梁伏図と梁リストを必ず照合する
- 通り芯・階・梁位置をセットで確認する
- 図面ごとの凡例や構造特記を優先する
梁記号の一般的な意味を知っておくと構造図を読みやすくなりますが、最終的な判断では図面固有のルールを確認する必要があります。
また、梁伏図や梁リストに多数の梁符号が存在する案件では、図面解析AIを活用することで、梁符号・断面寸法の抽出や図面間の照合を効率化できる可能性があります。
梁伏図・梁リストの確認をAIで効率化したい方へ
G・B・FGなどの梁符号、梁幅、梁せいの抽出や、梁伏図と梁リストの照合など、現在の構造図確認業務へAIを活用できる範囲を整理します。


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