ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)補助金は、「エネルギーを極力使わずに、住宅でつくったエネルギーで暮らしていく」ことを目指す家づくりを支援するために、国が用意している補助制度です。ここでは、2025年時点の最新情報をもとに、補助金でもらうことのできる金額や条件、申請手続きなどをわかりやすくご紹介します。
ZEHについての解説は、こちらの記事をご覧ください!
補助金の金額はどれくらい?
ZEH補助金ではどれくらいの金額の補助金をもらえるのでしょうか?
ZEHの仕様によって、補助金の金額が異なります。

- ZEH / Nearly ZEH / ZEH Oriented:1戸あたり 55万円
- ZEH+ / Nearly ZEH+(より高性能なタイプ):1戸あたり 90万円
さらに、以下のような設備を導入すれば、追加の補助も受けられます。

- 蓄電池:初期実効容量1kWhあたり 2万円(上限20万円)
- 地中熱利用やPVTシステムなど:内容に応じて最大 90万円程度の加算も
補助金をもらうには、どんな条件がある?
ZEH補助金を受けるには、いくつかの条件を満たす必要があります。
- 新築の一戸建て住宅であること
- 自分自身が住む家であること(別荘・賃貸・投資用は対象外)
- ZEHビルダー/プランナー登録業者に設計・施工を依頼していること
- 太陽光発電などの再エネ設備を設置していること
- 省エネ性能や断熱性能などの基準をクリアしていること
- 交付決定前に着工していないこと(ここ、特に要注意です!)
また、先ほど触れられたZEHとZEH+は何が違うのでしょうか?
ZEH
- 断熱等級5以上、一次エネルギー消費量を20%以上削減。
- 太陽光発電の設置などで、年間のエネルギー収支が実質ゼロになることが求められる
ZEH+
- 断熱性能がさらに強化され、等級6以上が必須(より高い断熱材や先進的な工法が必要)
- 一次エネルギー消費量の削減率も35%以上と、ZEHより厳しい
- 太陽光発電システムや高効率給湯器などに加え、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の導入や再エネ自家消費の拡大が求められる
HEMSとは、家庭内のエネルギー(電気・ガスなど)の「使用状況を見える化」し、「機器や設備を自動・最適に制御」することで、省エネや自家消費をサポートするシステムのことです。
家庭全体や個々の家電ごとに「どれだけ電力やガスを使っているか」をリアルタイムで画面やスマホなどで確認したり、家電の消費電力が一定値を超えないよう自動でエアコンを調整したり、優先度の低い機器を自動で停止する設備などがあります。
満たすべき性能基準ってどんな内容?
ZEH補助金を受けるためには、単に申請条件を満たすだけでなく、住宅の性能面でも以下のような基準をクリアする必要があります。
- 断熱性能等級5以上(かなりしっかりした断熱レベル)
- 一次エネルギー消費量等級5以上(省エネ効果が高い住宅)
- 太陽光発電などの再エネ設備の導入
- エアコン・照明・給湯なども高効率な設備を使用
建てる前に、ちゃんと「省エネ計画書」を作って、行政か指定審査機関で「適合してますね!」とお墨付きをもらう必要があります。
申請の流れはどうなってる?

手続きのステップをざっくり説明するとこんな感じです。
- ZEH登録業者に相談・依頼する
- 業者と一緒に、必要な書類を用意して申請
- 審査のうえ、補助金の交付が決定
- 住宅が完成して引き渡しが済んだら、事業報告
- 問題がなければ、補助金が支給されます
まとめ:ZEH補助金、もらえるならしっかり活用を!
ZEH補助金は、これから家を建てる方にとって、エネルギー面でも金銭面でもかなり嬉しい制度です。上手に活用すれば、省エネ性の高い快適な家にお得に住むことができます。
「これから家を建てるけど、ZEHって難しそう…」と感じている方も、まずはZEHビルダーやプランナーに相談してみてください。自分の予算や希望に合った最適なプランを提案してもらえるはずです。
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